友の死

 夕方、本の整理ををしているとK君から電話が入る。昨年から闘病生活をしていたS君が、急死したとの事。昨年末に電話をもらった時は、少し元気を取り戻したかに思えたんだが。S君は、年下ながら同じ古本屋仲間であり友人でもあった。若くして家族を残して行ってしまうなんて、本人はどれだけ無念だったと思うと胸が痛い。毎日どこかで人は生まれ、死んで行く。無関心のように日常は流れていく。きっと私たちも、時間がたてば悲しみを忘れ仲間が集まれば馬鹿話に興ずる事になるんだろう。しかし、今はただ彼の冥福を静かに祈るのみです。

 

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