山岳書もっと売れてねの巻。

 今日五月十六日は、1975年に田部井淳子氏ら日本女子登山隊が女性として初めてエベレストに登頂した日でございます。十年ひと昔と言いますが、もう随分昔ですが60年代から70年代には登山ブームと言われるほど多くの人が山へ向かいました。信州方面への夜行列車は今ではもう見られない「キスリング」(パッキングにコツが有るんですね)と呼ぶ大きなリックサックを担いだ人で満員になり、本屋さんでは山岳書も沢山売れたそうです。最近ですが再び中高年から登山がブームになり、その流れからか若い女性の中にも山ガールと名乗る人達も現れ山はカラフルになっているようです。装備の進歩も隔世の感がします。しかし、古本屋としては声を大にして言いたいんですが「山岳書」って売れないんですね。たまに売れても買っていかれるのは大抵中高年の男性ばかり。もっと若い人達にも貧弱な装備で山に立ち向かった人たちの記録や、雄大で清々しい紀行文なんか読んで欲しいんですがね。さて、今日の一句。

           古径など 搔き消すように 草茂り

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