遠くへ行った人たちの巻。

 夫婦漫才で一世を風靡した、正司敏江さんがお亡くなりになりました。昭和を彩った芸人さんが、又一人旅立たれましたね。

しゃべくり漫才が主流だった頃、新作のネタ下ろしの舞台で息が合わず、ドツき合いのケンカになったのがきっかけでドツき漫才のスタイルが出来たそうです。当時はかなり批判も有った様ですが、舞台狭しと動き回る姿に客席は笑いの渦に巻き込まれていました。

それに度々浮気を繰り返す相方で夫の玲児の仕打ちに、懸命に耐える敏江の姿に見ている人はある種の共感を覚えたのかも知れません。後に離婚しますが、コンビはそのまま継続し離婚ネタでも笑いを取ってました。玲児の亡くなった後は、漫談で舞台に上がってましたがその人柄が、大阪の特におばちゃん世代に愛された様に思います。

私は、最近は漫才やTVのバラエティー番組なんかは殆ど見ませんが、泥臭い浪速の体臭が充満してた劇場や本当の意味で芸人と呼ばれた人達は、遠くへ行ったしまったんだなぁ~とシミジミ思う今日この頃で御座います。さて、今日の一句。

              白壁に 我の影濃く 小望月

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